月別アーカイブ: 2016年4月

英会話上達のポイントは「返り読み」をしないネイティブ思考

英会話は受験テクニック中心の勉強では上達しない

・いろいろな教材で勉強したのに、なかなか英語が話せない
・リーディングはできるけれど、リスニングになるとまるでダメ
・仕事でネイティブと話す機会があるが、コミュニケーションに相当な不安がある

著者によれば、こうした悩みを持つ人が多いのは、大半の日本人が「間違った方法で英語を勉強している」から。つまり、思考回路に違いがあるというのです。

《英語を話すときの思考回路の違い》
日本人:頭のなかで英語を日本語に訳す → 理解する → 伝えたいことを英作する
ネイティブ:英語を理解し、そのまま英語で伝える
(14ページより)

こうした違いを理解したうえで効果的なトレーニングをしないと、英語は決して上達しないということ。「返り読み」(日本語の語順になおした読み方)がクセとしてしみついているので、英語を話そう、聞こうとした場合にさまざまな無理が生じてくるわけです。

また、「テクニック」偏重主義にも問題が。日本の英語教育は受験テクニックにはじまり受験テクニックに終わる傾向がありますが、「テクニックだけでは、コミュニケーションに限界がある」ということ。たとえば「TOEICでどうしても600点のラインを超えられない」というようなことの原因は、英語の勉強が受験テクニックの習得を中心とした「受験英語」に終わっていることにあるというのです。

そして「語順の問題」を解決した勉強法こそが、「本物の英語力」を身につけるために重要な意味を持つということ。(28ページより)

正しい勉強法は、英語の本質を突いている

「語順の問題」が解決されないままだと、いくら英語の勉強をしたところでムダな努力に終わってしまうとさえ著者はいいます。例文を見てみましょう。

英語
We are delighted to have found a perfect partner in SK Foods.

日本語訳
我々は、SKフーズという最高のパートナーを見つけてとても喜んでいます。
(31ページより)

上記のような日本語訳をするためには、英語を文頭から行ったり来たりする必要があります。つまり以下のように、英語の語句を文章の前後から拾い集めながら読まなければならないのです。

[We=1] [are delighted=5] [to have found=4] [a perfect partner=3] [in SK Foods.=2]

我々は(We)→SKフーズという(in SK Foods)→最高のパートナーを(a perfect partner)→見つけて(to have found)→とても喜んでいます(are delighted)
(32ページより)

こうした「返り読み」の致命的な欠陥は、いうまでもなく時間がかかること。これがビジネスシーンにおいてもTOEICテストにおいても、はかり知れない損失をこうむるのだといいます。さらに当然のことながら、リスニングの場合は文章を行ったり来たりしながら読むことは困難になります。

そして英会話になると、事態はもっと深刻。受け身のリスニングと違ってスピーキングは能動的にアウトプットしなければならないため、「語順の問題」による弊害が最大になるのです。(31ページより)

英語学習者にある「3つのクセ」

では、英会話の上達を妨げるものはなんなのでしょうか? このことについて著者は、次の「3つのクセ」の問題を指摘しています。

1. 英語を日本語の語順に並べ替える「返り読み」のクセ
2. 暗記した英語を「一気に」話そうとするクセ
3. 話すときに「文法の違い」を気にするクセ
(36ページより)

日本人は、リーディングよりもリスニングに苦手意識があるもの。しかし、それ以上にスピーキングが苦手なのは、こうした事情があるからだというのです。しかしそれでは、多くの日本人がビジネスの現場で通用しないことになります。では、どうしたらいいのか? そこで重要な意味を持つのが、本書の学習理論である「SIM方式」なのだそうです。(36ページより)

続きはこちら

富山で英会話・キッズ英語・講師派遣・語学留学のことなら
英会話スクール アクシース 富山校/滑川校

映画で学ぶ英会話 英語の “プロトレーナー”に学ぶ、使える英語のみがき方

洋画で英会話を学ぶ。映画で英語を学習。

楽しみながら学習できそうなこの方法、試してはみたけれどいまいちどうすれば良いか分からず、いつの間にかまったくやらなくなってしまった。そんな人も多いのでは?

そんなみなさんのために、ENGLISH COMPANY 有楽町スタジオの松本夏織さんに、映画を使って「使える英語」をみがく具体的なステップと、英語学習にぴったりのおすすめ映画をご紹介します。

第1回目の今回は、詳しく勉強法、トレーニング方法をお話してもらいました。

***

こんにちは、はじめまして。ENGLISH COMPANYのトレーナー、松本夏織です。

今年こそは英語をマスターすると新年に目標を掲げたそこのあなた。 気が付けば2016年も3ヶ月目を終えようとしていますが、果たしてその目標に向かって順調に進んでいますか?毎日開くと決めた問題集は机の端に追いやられていませんか?

堅苦しい文法書を買ってみたけれども、一向に話せるようにならない……。 もしかしたらその勉強法、間違っているのかもしれません。

「英語を話したいけど話せない……」という方に多いのが「こんなときになんて言ったらいいのかわからない!」という状態。そんな状態でひたすら英会話などのアウトプットをしても伸びるわけがありません。伸びたとしても限度がありますし、何より効率が悪いのです。

日本語で考えてみましょう。あなたが今書いている言葉や話している言葉は、必ず過去にどこかで読んだり聞いたりしたものです。何語であろうともアウトプットには必ずインプットが先行します。つまり今回の場合は、ネイティブとの英会話に挑む前にさまざまな表現や言い回しを覚える必要があるということ。英会話上達のポイントは「大量のインプットと少しのアウトプット」です。
(詳しくはこちらの記事をどうぞ→英語が話せるようになりたい! 英会話力を身につけるための最適な勉強手順)

ではモチベーションを保ちつつも、“使える”表現を大量に学び、かつネイティブのような自然な発音やイントネーションを自分のものにするにはどうしたらいいのでしょうか。

映画のセリフで英語学習 -Let’s Learn English through Movies!-

お気に入りの映画は何度観ても飽きないものですよね。それどころか、観るたびに新しい発見があったりもします。英語の上達に映画を使わない手はありません。英会話をマスターする一番の近道は「モノマネする」こと。実際にネイティブが話している英語を、そっくりそのまま話してしまえばいいのです。「それができないから苦労しているのよ」なんて声が聞こえてきそうですが、きちんと段階を踏めば全く難しいことなんてありません。やり方を間違えなければ、英語の習得はあなたが思っている以上に簡単です。

作品選び -Find the one!-

映画で英語を勉強しようと決めたら、まずは駅前のレンタルショップへ行ってみましょう。最近はインターネット上で映画を観られますが、DVDのジャケットが棚一面に並んだアナログ感がわたしはたまらなく大好きです。ランダムに作品を探せるという強みもあります。「わたしはこの作品で勉強したい!」という熱い想いがある方以外は、まずはレンタルショップをぐるりと一周することをお勧めします。ヒューマン、ラブストーリー、それともコメディ?さまざまなジャンルがありますが、作品選びのコツは自分に近いシチュエーションの作品を選ぶこと。実際に自分が使っているところをイメージできるものがオススメです。主人公が自分と同じ職業だったり、同じ学問を専攻していたり。

–To be ideal ME

反対に、今の自分とは正反対だけど「こんなふうになりたい!」と思える作品を選ぶのもオススメ。より良い自分になりたい、というのは全ての人が掲げる永遠のテーマではないでしょうか。ことばや仕草はあなたを形作る大事な要素です。憧れのあの人が纏う雰囲気を取り入れることで、理想の自分に近付けるかもしれません。お気に入りの女優を見付けたら、彼女の作品を片っ端から観ていくのもひとつ。(ちなみにわたしはレトロでクラシカルなファッションがキュートなアメリカの女優ゾーイ・デシャネルが大好き。)

ENGLISH COMPANY 松本夏織トレーナー

映画で英語習得 勉強法 -Go forward STEP BY STEP-
1.日本語字幕or吹き替えで楽しむ
「映画で英語学習!」と言うと、なぜだか「英語字幕で観なきゃ」とか「いいえ、そもそも字幕なしで観るのが正解よ」という方が多いように感じます。無理して英語字幕で観ても疲れるだけです。まずは内容理解を第一に。コーヒーを淹れてソファに腰掛けたら、ゆっくりストーリーを楽しんで。

2.自分のときめきシーンをみつける
「なにそれ?」と思うかもしれませんが、ここが何よりも大事。ときめきは何よりのモチベーションです。ヒロインがドレスアップして登場するとびきりオシャレなシーン、憧れの人とついに結ばれたロマンチックなシーン、裁判で大逆転勝利を勝ち取る爽快なシーン……「勉強しなきゃ」ではなく「勉強したい!」と思えるような、あなただけのお気に入りを見付けてください。
ここでのポイントはいきなり全編通そうとしないこと。新しい物事を始めようとして挫折してしまう人に共通して見られるのは「最初から大きな目標を設定してしまう」ということです。スモールステップ法といって、小さな成功体験を作ることから始めましょう。(大きな目標より、小さな目標。 東大生が実践していた「スモールステップ勉強法」) まずは1,2分くらいの短いシーンにトライ。

3.日本語字幕をヒントになんと言っているのか “意識して聞き取る”
全部は聞き取れずとも「あ、今 ○○って言ったかも!」くらいで大丈夫。まずは英語の音を聞く癖をつけましょう。

4.英語字幕で答え合わせ
頭の中に解答ができたら後は英語字幕で答え合わせ。ここで知らなかった単語やフレーズをチェックしてみて。

5.【音読】
英語字幕を出したまま一時停止で音読してください。文字と音を結び付け、かつ自分のペースで発話できるので口に馴染むまで時間をかけて練習できます。

6.【オーバーラッピング】
イントネーションや発音が体に馴染むまで映画の音声と“同時に字幕を見ながら”発音してください。音楽を流しながら一緒に歌うイメージです。日本人が英語の音を聞き取れないという大半の理由は、文字から想定される音と実際に発話される音にギャップがあるためです。思い込みを取っ払って、自然な英語をオーバーラッピングで身に付けましょう。

7.【シャドーイング】
イントネーションや発音が身に付いてきたら、音声の“1~2秒後に遅れて字幕を見ずに”発音してください。インプットとアウトプットを同時に行う、最も負荷がかかる部分でもあります。ここでは文字を頭に思い浮かべたり深く考えたりする必要はありません。「耳から聞こえてきた音をそのまま口から出す」イメージです。「付いていかなきゃ!」と思うと体に力が入って前のめりになりがちですが、肩の力を抜きリラックスして取り組んでください。(冷めてきたコーヒーも淹れ直したいし、この辺りで一度休憩してみては?)
ある程度言えるようになったら、今度は自分の声を録音して、役者たちの英語と比べてみましょう。言えているつもりで案外言えていない、なんてことが録音することで確認できます。

8.【暗唱】
英語初めとした語学の習得には、考えずとも自然と口から英語が出てくる状態、いわゆる「自動化」の状態をつくることが重要です。お気に入りのセリフを見付けたら、“女優になったつもりで”とにかく繰り返し声に出しましょう。反復練習は自動化には欠かせないプロセスなのです。実際に使っている自分をイメージしながらだと更に効果的。

9.繰り返し何度も聞く
一通りストーリーが頭に入ったら、部屋で掃除やストレッチをしているとき、映画をBGMとして流す習慣をつけましょう。ここでのポイントは「意味を理解した上で」聞くことです。これまでのステップを着実に踏んだあなたなら問題ありませんが、「意味はよくわかんないけど聞き流すだけで英語力アップ!」なんて幻想ですので忘れましょう。また、お気に入りのシーンをスマホで録音し、家から最寄り駅までの道をシャドーイング練習に充てるのもオススメです。(すれ違う人とはこの先一生会うことなんてないので「ブツブツ言ってたら変に思われるかも」なんて恥じらいは捨てるべし。)

シャドーイングを毎日の習慣に

筋トレやダイエット然り「1日は張り切って頑張ったけど続けらんない」では意味がありません。毎日続けなければ効果はありませんが、逆に言えば毎日続ければ効果は出るのです。 どんなに忙しい朝でも必ず歯を磨いて出かけますよね? それはもう習慣になっていて、やるのが当たり前だからです。新しいことに挑戦する上で「忙しいからできなかった」はご法度。「忙しい中でいかに時間を作るか」を考えましょう。

ここで、始めたばかりのあなたは「じゃあ具体的にどれくらいやればいいのよ」と疑問に思うことでしょう。答えとしては、毎日最低20回。40回以上できたらいいなあ、という感じです。具体的な回数を尋ねられてなお曖昧なのは、元々の実力、設定した目標や期限など、必ずそこに個人差が存在するためです。(わたしは何も見ずに役者の眉の動きを実演できるまでシャドーイングと暗唱に取り組みます。) 慣れてきたら回数を気にするのではなく“自分が満足するまで”練習を続けるようにしてください。なお回数を数える場合は、必ず全て通った抜けのない状態で言えて初めて1回とカウントするようにしましょう。

まずは1週間、本腰を入れて取り組んでみてください。 今日の努力は明日のあなたを魅力的にします。

参考スクリプトサイト

セリフを確認したいけどいちいちDVDを観るのは面倒…なんて方はこちらのサイトを利用してみて。

The Internet Movie Script Database
ちなみに筆者はお気に入りのセリフを印刷して手帳に貼っています。

英語学習にオススメの映画&ドラマ

『プラダを着た悪魔』

ニューヨーク・マンハッタンを舞台にした、言わずと知れたオシャレ映画。主人公アンディを演じるキュートなルックスのアン・ハサウェイが人気ですが、筆者は断然エミリー・ブラント派。ケイティ・タンストール歌うSuddenly I seeにのせた、大都会で働く女性たちの朝の風景には気分がアガります。

続きはこちら

富山で英会話・キッズ英語・講師派遣・語学留学のことなら
英会話スクール アクシース 富山校/滑川校